気管支・肺疾患の障害の障害年金認定基準

呼吸の傷病で障害年金をとる基準

障害年金において自分が何級に該当するかを確認してください。

呼吸不全とは、原因のいかんを問わず、動脈血ガス分析値、特に動脈血O2分圧と動脈血CO2分圧が異常で、そのために生体が正常な機能を営み得なくなった状態をいいます。

呼吸不全による各等級に相当すると認められるものを一部例示すると次のとおりです。

呼吸不全

等級 症状
1級 下記の「動脈血ガス分析値の表」及び「予測肺活量1秒率の表」の検査成績が高度異常を示すもので、かつ、身のまわりのこともできず、常に介助を必要とし、終日就床を強いられ、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるものに該当するもの
2級 下記の「動脈血ガス分析値の表」及び「予測肺活量1秒率の表」の検査成績が中等度異常を示すもので、かつ、「身のまわりのある程度のことはできるが、しばし ば介助が必要で、日中の50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの」、または「歩行や身のまわりのことはできるが、時に 少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の50%以上は起居しているもの」に該当するもの
3級 下記の「動脈血ガス分析値の表」及び「予測肺活量1秒率の表」の検査成績が軽度異常を示すもので、かつ、「歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助 が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の50%以上は起居しているもの」、または「軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や 座業はできるもの」
動脈血ガス分析値
区分 検査項目 単位 軽度異常 中等度異常 高度異常
1 動脈血O2分圧 Torr 70~61 60~56 55以下
2 動脈血CO2分圧 Torr 46~50 51~59 60以上
予測肺活量1秒率
検査項目 単位 軽度異常 中等度異常 高度異常
予測肺活量1秒率 40~31 30~21 20以下

気管支・肺疾患の障害による請求事例

肺気腫

相談内容

長年煙草を吸っていました。煙草が原因かはわからなかったのですが息苦しさを感じ、病院で検査したところ肺気腫と判明しました。

徐々に症状が悪化し、ゆっくり歩いても少し歩いただけでと息切れがするようになり、その後は何もしていない状態でも呼吸が辛いです。話をするのもままならない状態です。

食事はゆっくりでないと食べられません。2階への階段歩行不可能で、その他1人ではトイレ、入浴等ができません。日常生活も困難になってしまいました。

仕事は退職し自宅で過ごしています。現在は在宅酸素療法を行っている状態です。

結果

結果、障害年金3級の認定を受けることができました。

肺がん

相談内容

5年ほど前から咳・痰が止まらなくなり病院で検査してもらいましたが、風邪との診断を受け治療を行っていたが良くなりませんでした。

その後、別の病院で精密検査をしてもらい、肺がんであることが判明しました。治療を続けましたが、良くなるばかりか症状が悪化しました。

咳・痰だけではなく、発熱もあり食欲もなくなってしまい体重が落ちてしまいました。1日のほとんどベッドで過ごし、身の回りの事ですら出来ません。

結果

結果、障害年金1級の認定を受けることができました。

気管支喘息

相談内容

急に息苦しくなったり「ゼーゼー」といった呼吸になってしまいます。そのため、一晩中眠れない状態で出勤することが多くなり、体調も悪化したため、休職をし治療に専念しました。

検査では、胸部X線所見では胸郭変形が認められましたが息が詰まってしまい、呼吸が苦しくて横になってられません。

継続的に咳き込んでいる時は、過労が続き息が切れて、頭がボーっとしたり、背中がはっているような感覚があります。

長年発作が続いており、呼吸が苦しく息切れも激しい為、倦怠感があります。

特に夜から朝方、午前中に発作が起きることが多いのと、冷房のきいた部屋に入った時や、煙草の煙、香水などで発作が起きてしまいます。

突然発作が起きるため、とても1人での外出はできるような状態ではありません。

結果

結果、障害年金2級の認定を受けることができました。